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震災後の工学は何をめざすのか






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書籍情報
本書は2011年3月11日に発生した東日本大震災により科学技術,なかでも工学に対して投げかけられた課題を検討・考察し,工学の現状を広く見渡したうえで東京大学大学院工学系研究科として中期プラン,長期ビジョンを示したものである.
震災後の工学は何をめざすのか
A5/384頁 定価(本体1800円+税) 978-4-7536-6133-6
東京大学大学院工学系研究科 編
まえがき

目 次
執筆者一覧

第1章 序にかえて―今問われる工学の使命と役割
1・1 投げかけられた科学技術への課題と工学者としての見識
自然の猛威と科学技術への信頼の喪失/科学技術への課題/工学者としての見識
1・2 工学の現状
基礎基盤工学と総合工学/社会と工学
1・3 緊急工学ビジョン
本書の構成と目的/学生諸君と若い世代に託すべき課題

第2章 電力・エネルギー
2・1 エネルギーベストミックス
2・2 エネルギー利用
高効率発電/電力流通インフラ/自動車の動力源
2・3 エネルギー供給
化石燃料/再生可能エネルギー/核分裂エネルギー/核融合エネルギー
2・4 中長期のエネルギーシナリオ
2030年に至るエネルギーシナリオ/長期エネルギーシナリオ

第3章 原子力工学
3・1 低頻度事象への対応
東日本大震災の概要/被害軽減の歴史および基本的考え方/リスク概念の重要性とリスクマネジメント/地震・大津波・原子力被害のリスク的観点/まとめ
3・2 原子力発電所事故からの教訓と科学技術課題
原子力発電技術の概要/福島第一原子力発電所事故の教訓と対策/原子力プラントの設計基準の課題/原子力防災と緊急時対応の課題/環境修復の総合的理工学の課題/放射線防護と人体影響の課題(放射線安全)
3・3 巨大複雑系システムの設計、運転、廃止措置と廃棄物の工学
リスクの概念とリスクに基づく設計維持/廃炉に関する総合的理工学/放射性廃棄物の処分
3・4 原子力利用における人間と社会科学
様々なトレードオフと意思決定/不完全情報下での状況判断や意思決定/「トランス・サイエンス」という見方とその社会的意思決定への含意/代案としての「市民参加型」社会的意思決定プロセスの意義と限界/「参加」の本来的意義と技術専門家の役割/これからの工学と社会リテラシー
3・5 国際的原子力工学教育の潮流
原子力科学技術基盤の広がり/原子力安全のための人材育成について/国際連携、アジア諸国との教育連携

第4章 都市・地域の復興と再生
4・0 はじめに
第1部 どのような都市・地域空間をめざすのか
4・1 まちづくりの基本目標
第2部 目標達成のための技術的課題
4・2 復興のプロセスと被災者の居住支援・生活支援について
4・3 津波防災のあり方
はじめに/津波の特性/被害の特性/今後の津波防災のあり方
4・4 瓦礫処理・資源有効利用
はじめに/瓦礫(災害廃棄物)の特性/製品ごとの処理/今後の災害廃棄物処理のあり方
4・5 防災都市のなかの建築とは
建築における防災哲学の再構築のために/守る、そして、逃がす建築へ/建築の耐津波設計に向けた課題/耐震設計に残された課題/ライフサイクルを見すえた建築へ
4・6 建築土木分野の材料
4・7 都市環境を下支えする静脈施設
はじめに/大量の災害廃棄物からみた都市の空間利用の課題/冗長性、相互補完性を持った施設設計と異種の施設間の水平連携の可能性/緩和策と適応策

第5章 人・物・情報流の現状と将来
5・1 はじめに
5・2 情報・通信
発災直後数日間/発災後半年までの対応/中期的対応/長期的対応/情報通信システム技術を用いた社会システムの方向性
5・3 交通・運輸
国土交通ネットワークのあり方/都市間交通-道路交通/都市間交通-鉄道交通/海上交通・輸送-海からの復興と海事技術への期待/日本の空の将来
5・4 人・物・情報流の将来―ソーシャルロジスティクスへの道―
エコなスマート・ロジスティクスシステムへの挑戦/東日本大震災の挑戦/「新しい財産」の保護と蓄積
5・5 おわりに

第6章 医療・衛生
6・0 はじめに―緊急医療を支える工学技術
6・1 医療工学
震災・緊急時の医療工学/緊急時の医療・介護・福祉に求められるロボット技術/遠隔医療と小型医療機器技術
6・2 環境衛生工学
水道システム/下水道/廃棄物処理/環境分析
6・3 福祉

第7章 工学の新しい潮流
7・1 工学における研究教育の課題とビジョン
工学研究の学際化と巨大複雑化/学際化の光と影/工学教育の課題/工学研究と教育のビジョン
7・2 レジリアンス工学の創成
安全問題の変遷とレジリアンス工学
7・3 緊急対応工学の創成
緊急事態に対応する工学とは/今回の震災で必要となった緊急対応技術/緊急対応デジタルエンジニアリング/多様なロボット技術/適応力に協調作業を行うエージェント群ロボット/緊急対応が可能な社会システム
7・4 新しい潮流に向けた工学教育

第8章 おわりに



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